蝙蝠盤  自由帳

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2007年 04月 28日

ロング・グッドバイ

レイモンド・チャンドラー著
が最近読んだ本のなかで一番おもしろかった。
何しろいろんなところがよく出来た小説だった。
たぶん1950年代にアメリカで書かれた探偵小説で、今年の3月に、村上春樹の新訳版が出て、誕生日プレゼントでもらったのだった。ありがたし。私立探偵フィリップ・マーロウを主人公にしたシリーズものの一作で、このマーロウという人は腕が立ち、弁が立ち、常に冷静、でもけして派手なスーパーヒーローではなく、人間臭く、ひたすら自分のやるべきと思ったことに従い、不利な状況と条件の中でひとつずつ謎を解いていく。皮肉と冗談を言う。そして朝、一人でベーコンとトーストを焼き、スクランブルエッグを焼き、うまいコーヒーを自分の手順どおりにいれる。村上春樹の書く主人公の性格や言動あれこれはマーロウの影響もあるのだろうか?と素直に思った。共通点が多い。でもマーロウは好きでも村上春樹の書く主人公のほうは、日本人という設定でなければもっと好きになれるのに、と思ったりする。あと村上さんの「僕」たちが女にモテすぎっていうのもある。
タイトルにグッドバイとあるように、いろんな人が現れてはいろんなさよならをしていく。様々なさよならの仕方。
一人一人が舞台上から袖に去るようにマーロウにさよならするとき、淡々とした短い文で、さみしさを感じ、いちいちかっこよい。交わす台詞も、描写も。チャンドラー、凄い。
ラストシーンの謎ときでだめ押し。チャンドラー、凄ぇ。
装丁がこれまた良い。チップ・キッドというアメリカのグラフィックデザイナーの手によるものらしい。
そして、たぶん50年くらい前のアメリカの空気を少しだけ味わうことができて楽しかった。男も女もほとんどの登場人物が煙草を吸っているのだった。警察の描写、経済の描写、これらが約50年後の今に繋がっているのだなぁ。

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by jingjing-li | 2007-04-28 01:28 |
2007年 04月 05日

ふたたび

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更新することになった部屋。
ものが増えた。棚も買った。ひっこし恐いー。という理由も更新することにした一因かも。
丸4年住んだ。もし次回の契約更新までさらに2年住んだとしたら、ここに6年住むことになる。
ろ、6年て。
なにかと子供の頃から引っ越しが多く、これまでの30年間でひっこさずにいた最長記録は5年だ。ここが新記録の住処となるのだろうか。

「これまでの30年間」といえば、先月30才になった。
30年て、長い。長いよ。だって10年を3回やるんですよ、よくそんなに生きられたなぁすごいじゃないかという達成感がちょっとあった。そんなことを思うとは、30才になるまで想像つかなかった。

10才くらいのときは、30になった自分なんてまったく想像していなかった。20才くらいの自分(漫画家になってる)まではたぶんぼんやり想像していた。なぜならノストラダムスの予言がわりとあたるんじゃないかと思っていたから、というのも理由のひとつにあると思う。22か23才から先のことは考えても無駄かも、との考えは常にどこかで持っていた気がする。「199X年、人類は核の炎に包まれた」系の設定ありきの漫画も映画も小説もテレビでも、あのころ世にあふれていて、それらをとても素直に真摯に読んだり観たりしていたからさ。当時は核のボタンを押すのはソ連、という設定が多かったと思う。ソ連がなつかしい。時代は変わる。ホントだ。今だってソ連のかわりになる何かはありすぎるくらいあるだろうけど、もうそういったものが娯楽作品にはならないんだろうな。マンネリだったり、リアルすぎたりして。
20才くらいからは、目の前のことでいっぱいで、未来を想像するということがなかったと思う。
今もじつはあんまりない、、。
まだ余裕があると思っていて想像しないのか、今だけでいっぱいで余裕が無いから想像できないのか?
両方なのだろう。
それはそれとして、30年も死ななかったのはすごいんじゃないか、と思ったことで自分で自分の誕生日がめでたいなぁと初めて思った。感謝せねば、とも思った。
もっと年をとっても、「もうめでたい年でもないです」というのは逆で、年とるごとに、お祝いは増すものかもしれない。
てことはこれからどんどんおめでたくなる一方。
とまで言うとやせがまんだろうかー。だろうなー。
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by jingjing-li | 2007-04-05 02:20 | つれづればなし